「リフレ派、釈明せよ」「矢野財務官の指摘は図星だった」「補助金、補助金、補助金!!新しい社会主義国家への道」

2021年11月19日

1「リフレ派、釈明せよ」

3,4日前の夜7時のNHK ニュースで、焼き鳥鳥の原料代が上がって、焼き鳥屋さんが大変だと報じていた。ガソリン価格の上昇も続く。あれほどデフレが悪いと言っていたのに、なぜ手のひらを返したように、数円の値上げでオタオタする?リフレ派、釈明せよ。

昔からずっと言ってきたが「景気が良くなればインフレになる。しかしインフレになったからといって景気が良くなるとは限らない。インフレになれば必ず景気が良くなれば公共料金の値段を上げればよいが、それでは不況になる」だけだ。日銀よ、インフレ加速で騒いでいる今、金融緩和を続け、さらなるインフレを加速させるのか?インフレを抑える手段を失ったので、インフレを傍観するしかない(引き締めを行えば債務超過になる)。新しい中央銀行を創設しなければならないことが、もうすぐ明確になる。円の紙くず化。新しい通貨を作らねばならなくなる。円を刷りすぎたペナルティー。

 2.「ゴールドマンいわく『超低金利時代の終わり近づきつつある可能性』」

11月9日ブルムバーグ記事。ついにゴールドマンのエコノミストも金利急騰を唱え始めたようだ。私はもちろん同意。ドルであれ、円であれ、今、長期債を買う人の気が知れない。特に、ドル金利はインフレ率より大幅に低いのに、だ。すでに異常な世界だ。株も不動産価格も上昇を続け、CPIが6.2%で上昇しているときに1.6%の10年債を買うのは異常。かなり早い時期に、株や不動産価格が上昇を辞め、CPIが1%程度で低位安定すると考えなければ、長期債を買う人はアホ。ドル資産購入はMMF をはじめとする短期債の購入に限定すべき。 円長期債に関しては買い増しているのは、日銀と一部外国人(これは裁定取引だから逃げ足は速い)だけだ。どうせ日銀は近じかこけるのだから何をしてもいいのだろうか?(皮肉)。

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2021-11-09/R29HIOT0AFB401?srnd=cojp-v2

 

3.「矢野財務官の指摘は図星だった」

11月10日の朝日新聞「多事争論」は必読。原編集委員の論考だ。

「岸田政権でもアベノミクス体制は続く。異常な金融緩和にどっぷり依存し、ときに給付金のようなバラマキ策もとる。陰では巨大な借金のリスクを先送りしながら。」「それにしても先の衆院選での与野党の経済論争はひどかった。あちらが消費税の減税と言えば、こちらは廃止、こちらが18歳以下に給付金10万円と言えば、あちらは全員に10万円。こぞって人気取りに走った」「これぞ『バラマキ合戦』と、そこに冷や水を浴びせたのが財務省の矢野康治次官の月刊文芸春秋への寄稿である。『このままでは国家財政は破綻(はたん)する』。(略)その訴えは政界に波紋を広げ、自民党の高市早苗政調会長の怒りを買った。ただ、正面きって反論する政治家はほとんどいない。指摘は図星だったのだ」「目先の支持を得たいがためだけの甘い公約は結局事態をいっそう悪化させ、負の遺産として積み残される」

原編集委員のサッチャーへの高評価も私と全く同じ。当時、ロンドンに赴任していて「一人の政治家の力で、ここまで国は変われるのか」と感銘を受けたものだ。https://digital.asahi.com/articles/DA3S15106522.html?iref=pc_ss_date_article

 

4.「ガソリン補助金」

5円の補填など、これから円安が大きく進むだろうことを考えると雀の涙だ。値段とは需給を調整するもの。人為的に値段を安くすれば需要は増え、需給関係はますます悪化し、値段上昇要因となる。戦後の統制経済に戻っていくみたいだ。

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA1785Y0X11C21A1000000/

 

5「補助金、補助金、補助金!!新しい社会主義国家への道」

原油高で、農・漁業者を支援するそうだ。以前は原油高でイカ釣り業者を支援という政策もあった。大正大学の小峰隆夫教授のおっしゃるように「ガソリンだけ特別扱いするのは疑問だ。これが広がれば大雨で野菜価格が高騰したときも補助金が必要になる」と指摘する。その通り。生活が本当に立ちいかなくなる人を助けるのは当然。国民の財産と生命を守るのは、国の最大の義務だからだ。しかし、収入の安定は政府の仕事ではない。保険やデリバテティブの活用で自助努力をするのが筋だ。収入が減るから補助金を出すのでは、国にいくら金があっても足らなくなる。国民が消費税を上げて、イカ釣り業者に補助金を出す用意がある、というなら話は別だが。補助金は消費税を財源とするしか対処方法は無い。(国が十分な税収を増さすのは消費増税しかない。もしくは課税最低限の引き下げ)イカ業者の収入源は価格で調整されるべきだ。イカ釣りのコストが上がればイカの値段が上がるが、それはイカを食べたい人が負担すべきだろう。全国民が負担すべきものではない。日本は順調にかつ確実に「新しい社会主義国家」へ向かっている。

https://www.nikkei.com/article/DGKKZO77503440S1A111C2MM0000/

 

6.「過去の栄光」とは?

数日前、私のTwitterに以下のリツイートをいただいた。「悪名高いウォール街の実績もけっこうですが、国会議員時代に何か抜きん出た実績ありますか?落選されてますが。経済評論家としても自他共に認める狼少年と囁かれてますよね?トレーダーとしては本当に凄い方だったということは認識しましたけど、」

私の回答は以下の通り。

「私の敬愛する哲学者・土屋賢二先生(元お茶の水女子大文教育学部長)のお言葉:「過去の栄光」とは「自慢するものが無くなった有名人が頼りにするもの。そういう有名人を笑う人はたいてい、過去の栄光さえ持っていない」(純粋ツチヤ批判」より)」

 

7,「ドル/円」

日銀が円を刷りまくって、円をばらまいてくれているのに、なぜドルを支払ってまでわざわざ円を買う必要があるのだろうか?