1.「今後の株価の動き」
金曜日の雇用者統計は意外だった。その結果を受けてシカゴの日経225は金曜東京クローズより900円安の39,915円。月曜の株式マーケットは弱いだろう。
この米雇用統計が実勢の雇用状況を表しているのなら米国はスタグフレーション(不況下のインフレ)に突入する可能性がある(もっとも私自身はMAGA(Make America Great Again)が達成されて好景気でインフレだと相変わらず思っているが)。
このシナリオなら米国は輸入が減り日本の輸出業にとっては望まざる事態だ。さらにトランプ関税の15%妥結は25%よりはよくても・トランプ関税問題発生前よりは日本企業の業績下押し要因だ。日本株に対してイケイケどんどんノスタンスは禁物だろう。インフレヘッジとしての株は有効でも、来る混乱に際し、経営戦略を間違えて倒産する企業も出てくると思う。また長期金利上昇に耐えられなくなる企業も多々出てくるだろう。
2.「今後の為替の動き」
金曜日、ドル/円は3円近く下落(=円が強くなった)。ここはドル購入の好機と取った方がいい。円安が進行している理由は、日米金利差どうこうではないからだ。
日銀財務の悪化こそが円暴落が起きる理由だからだ。米国雇用情勢が悪化しようと、米国が金利を下げようと、日米金利差が縮小しようと日銀財務はビタ一文よくならない。円紙くず化の可能性は全く提言しない。・
3.「金利差は国力を反映。しかしどんなに国力が強くても中央銀行財務がズタズタならお金はその国から逃げていく」
中央銀行の財務が健全な限り為替は国力を反映する。国力が強い国は景気が強く、投資機会も多く、株価も上昇するから国力が弱い国から強い国に金は流れる。総合的に国力を図るのは難しいから、金利差に集中して分析すればよい。景気の良さと金利はほぼ同じように動くからだ。
しかし何度も書くように、景気の強い国に弱い国からお金が流れるのはあくまでも中央銀行が健全であればこそ、の話だ。中央銀行の財務が劣悪ならば、他の国力指標がいくら強くても、その国からお金は逃げ出していく。紙くずになるような国の通貨で財産を保全しようとは誰も思わないからだ。外為市場が発達していれば簡単に他国通貨に変えられるのである。
4.「日銀当座預金になぜ付利する必要があるのか?」
金曜日に以下のリツイートが来た。
「現在の日銀にある市中銀行の当座預金口座への付利は2008年に白川総裁によって導入されました。 本来決済性の口座である当座預金に利息はつかないはずなのに短期金融市場の流動性確保のために白河総裁はあえて付利したと聞ききますが、現在のような過剰流動性が存在する状況で付利する必要はありますか
以下のように回答した」
「伝統的金融政策時代のように日銀当座預金残高が法定準備金額とほぼ同様の時(銀行間市場に余分なお金が存在しない)には日銀が市場に供給する資金を本の少し供給したり、絞ったりすることで、政策金利を誘導することが出来たが、日銀当座預金残高が法定準備金額よりはるかに多い現状(異次元緩和状態)ではその手法では誘導目標の(銀行間の)オーバーナイト無担保コールレートを動かせない。オーバーナイト無担保コールレートを誘導するには、日銀当座預金への付利金利を上げていくしか方法はない。全世界の中央銀行がその方法を採用している、というか、他の方法を発明した中央銀行はない。
日銀当座預金に1%の金利をつければ企業に1%以下の金利で融資をする民間銀行は無くなる。信用が高く(私自身は現在の日銀の信用が高いとは思わないが)、事務手続も煩雑な民間企業に1%以下で融資をする銀行など存在しない。日銀に預けるだけで1%の金利を貰えるのだから。
日銀当座預金を2%の付利をすれば民間企業に2%以下で融資をする銀行などいなくなる。そうやって日銀当座預金への付利金利を上げることによって、市中の金利を竹目に誘導する。
江戸時代、江戸で米価格を少し上げたければ幕府が旗本に渡す米の量を少し削ればよいし、下げたければ幕府が旗本に渡す米の量を少し増やせばよい。需給が極めてタイトだったからだ。
しかし何年も大豊作が続き、幕府の米蔵にも、旗本の米蔵にも、江戸庶民の米蔵にも米が唸っているときには、幕府(日銀)が旗本(銀行間市場)に渡す米の量を少し増やそうが下らそうが米価はびくともしない。お金であろうと米であろうと同じ」
5「日銀当座預金は無利子か?」
私のXに以下の質問がきた。
「日銀の市中銀行の当座預金は無利子だと思っていたが、間違いですか?高橋洋一さんの著書には、はっきり無利子だと書いてある」
以下のように回答した。
「もし、そうだとしたら、それは髙橋さんの金融の知識がないからにすぎません。現在530兆円ある日銀当座預金のうち、預金準備率を変えないかぎり無利子のままでありうるのは30兆円にすぎません。」
6,「何故まだハイパーインフレになっていないのか?」
「言ってる事はその通り。 ただ日本はアベノミクスであれだけ金を刷ったのにちっともハイパーインフレにならなかった。 なぜか?」
以下のように回答した。
「何百回というがインフレ/デフレはモノやサービスの需給で決まるが、ハイパーインフレになるかいなかは中央銀行に信用が残っているかで決まる。今、ハイパーインフレになっていないのは日銀が純資産だから。インフレからだんだんにハイパーインフレになるわけではない。 債務超過になってすぐとはいわないが日銀が債務超過になり外資が日銀を見限れば、一晩でおこる。円がドルとのリンク出来ないことになるので。円は紙屑化」。
7「私は短命か?」
私のXに以下のリツイートが来た。。
「ハイパーインフレが起きるまで元気で生きてろよ!」
以下のように回答した。
「私は、そんなに短命ですか?」
6.「日銀の信用とは具体的に何か?」
昨日、私のXに以下の質問がきた。
「ここで言う”信用”とは具体的になんだろうね?」
以下のように回答した
「なにをもって信用があるかを説明するのは難しいが信用が無くなる事態を説明するのは簡単。中央銀行が債務超過になり、それが一時的でないと判明した時」
以下、2017年10月20日、雨宮日銀副総裁(当時)の日本金融学会での講演より。
「中央銀行への信用が一たび失われれば、ソブリン通貨といえども受け入れられなくなることは、ハイパーインフレの事例が示す通りです」――>ハイパーインフレは中央銀行の信用が失われ、法定通貨が受け入れられなくなった時に起こる、と明確におっしゃっている。
8.「軽井沢付属会」
私は軽井沢には縁もゆかりもないのだが、土・日はこの20年近く毎年参加している軽井沢付属会に出席。行きの新幹線では住友生命前常務の古河さんに遭遇。彼も軽井沢行とのこと。
例年のごとくその後にテニスをして、夕方はBBQ。そして前東邦大学医学部名誉教授(今年夏に退任)の島田先生(消化器外科)の別荘に泊めていただくのは例年通り。テニス以降の行事には、例年2歳年下の真船先生(消化器外科)がいらっしゃるのだが、体調を崩されて今年は欠席。そこで私の次が9歳下の島田先生と片山さつきさん(BBQ )となる。したがって私がダントツの年長者。BBQ で座っていてもドリンクバーの酒や焼いた肉・野菜が(若者が運んでくれ手)出てくる、年に1回だけの「おもてなし」の味が忘れられず、いまだ参加。若者のお荷物になっているとは十分に承知しながらも、もう数年は仲間に入れてくださいね。
9.「日本の誇る消化器外科医の先生たちに守られながらしたテニス)
「フジマキさん十分テニスしてください。もし心臓麻痺で倒れたら、島田先生と一緒に、すぐ胸を切開して、手でムンズと心臓をつかんで手でマッサージをして決して死なせませんから」とのお言葉をくださった真船先生は今年は体調を壊して欠席(軽井沢附属会には参加)。島田先生おひとりだと心臓マーサージにくたびれてしまわれるかもしれないからと(?)今年は、無理じゃしないかったた。
(↓島田先生(左)と真船先生(右)という日本の誇る消化器外科医の先生たちに守られながらするテニス)
ちなみに20年ほど前。軽井沢附属会に初めて出席した時、「あの先生m偉い先生だから、あいさつしておいたほうがいいわよ」と隣に座っていた先輩に言われて、真船先生に「フジマキです」とあいさつしたら、「ええ、よ~く存じ上げていますよ。なにせ高校1年の時、私はフジマキさんのボールボーイでしたから」。へへ~と恐縮した(笑い)
10.「テニス後のBBQ &富田宅」
BBQには島田先生の高校のクラスメートの片山さつき参議院議員(自民党)も参加。その後は鳩山一族である寺本君の別荘でお茶。広い敷地に鳩山一族が何建かに分かれて住んでいる。本当の「軽井沢別荘族」とはなんぞや、を実感。何せ前の道路は鳩山通りと命名されているくらいだ。
翌は高校の時のテニス仲間の御代田のお宅を島田先生、岸さん(旧姓碓井さん)と訪問、その後帰京した。
11,「軽井沢にも熊」
「軽井沢にも熊」のニュースが話題になった。我々がテニスをした軽井沢プリンスや島田先生の別荘付近にも熊出現情報が出ていたのにはびっくり。
御代田の富田の奥様恵美子さんも友人のうちでお茶していたら、ベランダに熊が出てき手びっくりしたとのこと。写真を撮るのも忘れて逃げたそう。ちなみに写真を撮りそこなったのはプロの写真家の先生。
12,「The country of bear」
今年の日本は熊の出現が目立つ。この1か月に行ったところには日本中どこにも熊出現注意の看板が出ていた。
次男によると形成外科学会では「熊に襲われた傷の治し方」との分科会もあったそうだ。た。
市場にも、やたらと熊が出てきそうだ。(ベアマーケット)。日本は
今やCountr of bears。