「株価史上最高値の理由」「株価上昇のCPI への影響」「急激な物価上昇が予想されるも日銀は動かない、動けない」「外国に子会社を作って進出したり、外国の会社を合併したりしている企業は生き残る」

2025年08月13日

1,「株価史上最高値の理由」

日経平均株価が史上高値を更新中だ。トランプ関税で、日本経済はそれ以前より当然悪化が予想されるのに、高値更新だ。今朝の日経新聞は「金融緩和などで世界的に膨らんだマネーが株高を支えている」と分析している。確かにそうだろうが、日本株に関しては、「異次元緩和」でお金の価値が毀損しているせいともいえる。株価が70万円から100万円まで上昇しても、以前、株を現金化すれば、70万円で買えた財やサービスが今や100万円出さないと買えなくなったならば株価の実質価値は変わらない。今後の物価急騰を読み込んでの株価上昇とも考えられる。

 

2.「株価上昇のCPI への影響」

なお、株や不動産の価格上昇は資産インフレといい(帰属家賃として多少は組み入れられるものの)消費者物価上昇の計算には入らない。ただ資産効果(株や不動産の保有者が評価益により金持ちになったつもりになり消費を増やす)により、景気を持ち上げ譲烈なCPI 上昇要因にはなる。

 

3.「急激な物価上昇が予想されるも日銀は動かない、動けない」

このような状態になっても、日銀は頑として動かない。というより動けない。動けば、日銀の債務超過、損の垂れ流しで日銀がThe End になるからだ。また2年前のシリコンバレー問題同様の事態が零細銀行を中心に起こり金融危機を引き起こしかねないからだ。すべてが放漫財政、財政ファイナンスのツケである。

 

4,「外国に子会社を作って進出したり、外国の会社を合併したりしている企業は生き残る」

今後の日本の資産インフレ、そしてインフレ(CPI)は、とどまるところなく加速すると思う。そしてある日突然終わる。イケイケどんどんの発想は危険である。突然終わったときに、つぶれる会社も多数出てこよう。倒産する会社か否かを見極めけなければならない。経営者が日本経済を的確に分析できているのかがポイントだ。外国に子会社を作って進出したり、外国の会社を合併したりしている企業は大丈夫だろう。個人がドル資産を買っているのと同じドル買いだからだ。

最近、企業が外国会社を合併するニュースをよく聞くが、円に危機感を持っているからだと私は思っている。円しか持っていない人は生きていくのが大変になる。